山を走るトレイルランニングの必須アイテムの一つがザック。
トレランは「山を走る」というアクティビティ。そのため快適にトレイルを走行するための工夫がなされているのが「トレラン用ザック」です。
確かに山で見かけるトレイルランナーが背負っている
ザックは、僕の持ってるハイキングザックと随分
見た目が違う・・。
随分小ぶりで、デザインも
シュッとスマートですね。
トレラン用ザックと一口にいっても様々な種類があります。始めてトレランザックを選ぶ際以下のような疑問を持たれるのではないでしょうか
- 普通の登山用と何が違うのか
- どんな機能が必要なのか
- 最適な容量は何Lぐらいなのか
今回はこのような疑問に答える記事です。
この記事を読んでいただければ、トレランザックを選ぶさいの失敗を防げます。ぜひ最後までご覧ください。
トレラン専用ザックの特徴
トレランは普通のハイキングに比べて運動量も多く、激しい動きを伴うアクティビティです。
ハイキング用ザックとの違いは
- 軽い
- 体にフィットして揺れにくい
- 持ち物が取り出しやすい
というもの。
普通のハイキングザックでは「トレイルを快適に走る」には機能不足です。
トレラン用ザックは、ハイキング用に比べ
上に紹介した3つの点で優れているのが特徴。
それぞれ簡単に解説します。
軽い
一般のハイキング用ザックは20L以上が主なので、単純には比べられませんが、トレラン用ザックは山を走るため軽い作りになっています。
容量も小さく、使用している素材も軽く頑丈なものが選ばれているのが特徴。
トレランは長時間山の中を動き続けるアクティビティ。
疲労してくるとちょっとしたことが大きなストレスとなります。「軽い」ということは疲労時のストレス軽減のためにはとても重要な要素なのです。
体にフィットして揺れにくい
ハイキング用ザックに比べ、トレラン用ザックはより体にフィットしやすく、走行中「揺れにくい」構造が特徴。
走行中にザックが大きく揺れてしまうと、すぐに疲労してしまいますし、第一気になって走ることもできません。
トレラン用ザックは、ベストのようにピッタリ体にフィットするタイプのものが多く、走行中の「揺れ」をかなり軽減してくれます。
持ち物が取り出しやすい
トレランザックは持ち物が素早く取り出せる工夫がなされています。
トレイルランニング中は、水分を補給する時も補給用のジェルを取り出すのも、基本的にザックを下さず行うことがマスト。
これはレースの場合は特にタイムロスを防ぐためには重要なことになります。
特に水分は、トレラン中もっとも頻繁に補給するもの。
ほぼ必ずザック左右のチェスト部分にフラスクやペットボトルを装着できる仕様になっていて、ザックを下さず補給が可能となっています。
他にもザックによってはシェルやポールなども
ザックを下ろすことなく取り出せたりします。
極力ザックを下ろしたくないのがトレイルランナー
の性なんですね〜(笑)
とにかく持ち物が取り出しやすいのはトレラン用ザックの大きな特徴の一つと言えるでしょう。
トレラン用ザックの選び方
トレラン用ザックと一口に言っても、種類も数も豊富。
デザイン、容量など違いがあって、
最初はどれが正解かわからないものです。
そこでトレランザックを選ぶ際の指標として
- 行動時間
- 行動距離・累積標高
- 季節
- 山の深さ(標高何mぐらいか)
などの要素が挙げられます。
行動時間や距離によって機能面はともかく、最適なザックの「容量」は変わってくるもの。
ここでは目安としてそれぞれ容量別に紹介します。
4L 〜6L: 行動時間が短めで、距離は〜15km程度、累積も1000m未満、里山程度の浅い山を走る場合にはこのぐらいの容量でも十分でしょう。ただ雨具やファーストエイドキットなどリカバリーアイテムは必ず携帯するようにしてください。
10L〜15L: 15km〜40kmの、トレランで言えばミドルレンジのレース距離を走る場合はこのぐらいの容量があると安心です。暑い時期は水分の携行量が増えますし、寒い時期は防寒着など携帯するものが増えます。このくらいの容量ならば過不足なく装備品を収納可能。短めの距離を走る場合でも、防寒着等を携帯したい場合はこのぐらいの容量がおすすめです。
15L〜20L: 100マイル(160km)レースのようないわゆる超・長距離レースなどを走る場合にはこのぐらいの容量が必要となってきます。携行しなければならない装備の量もかなり増えますからね。このぐらいの容量があれば、ファストハイクや旅行用のザックをしても利用可能です。
最初に購入するなら10Lがおすすめ
まず最初のザックとして購入するなら「10L」前後がおすすめ。
10Lの容量は汎用性が高くもっとも使い回しが効く容量だからです。
体へのフィット感は容量が小さい方がよりフィットしやすいですが、小さいものはやはり用途が限られてしまいがち。
この容量の魅力は、
- 短い距離からそこそこの長い距離にも対応できる
- 夏場の多めにな水分や、冬場の防寒着など増える荷物にも対応可能な点
- フィット感も過不足なし
これが「15L以上」だと短い距離では持て余しすぎますし、「5L」程度では30kmほどのトレランには容量不足となります。
まず最初は「10L」前後のザックで使い方に慣れてきたら、自身の用途にあわせて次のザックを選んでみてください。
パッキングに慣れてくれば、より小さい容量で
より長い距離を走ることもできるようになりますが
やはり山に入る時は余裕を持って入りたいものですね。
トレランザックの使い方(一例)
それでは、トレランザックを実際に装着してみます。
まずは、中身の一例。
画像のザックはザ・ノースフェイスTR10(容量10Lプラスα)荷物は参考に以下のものを用意しました。
- 水500ml
- レインウエア(上のみ)
- ヘッドライト
- エマージェンシーシート
- 補給用ジェル
- ファーストエイド少々
- 防寒着
これを収納。装着してみます。
前方からと側面からです。500mlのソフトフラスクを左右チェストにそれぞれ装着できます。フィット感の調節は前面の3本のストラップで調節可能。
このTR10もそうですがベストタイプのトレランザックは、S〜Lとサイズのラインナップがある場合が多いです。自身の体に合ったサイズを選びましょう。私は身長165cm体重50kgと小柄なのでSサイズを選びます。
ただ大体男性の場合はMサイズ以上が多いみたいですね。
後方から。側面や前面下部にも収納ポケットあり。補給用ジェルなど取り出す頻度の高いものを収納しましょう。
チェストからの水分補給はこのようにザックを装着したまま行えます。走りながら飲むことも。水分の補給しやすさはとても重要なのでザック選びで気をつけたい点。
持ち物を収納したら上の画像のように、背面コードを絞っておけば荷物が少ない場合でも中で揺れにくいです。
トレラン用ザックに必要な装備を詰めたら、山に出かけてみましょう。
その際気を付けてもらいたいのは以下のこと
- まずは浅い里山、できればハイカーさんも多く入る整備されたトレイル
- 無理して走らない(歩いても良い)
- できれば何人かと一緒に
- レインウエアやファーストエイドなどリカバリーに必要な装備は必ず持つ
実際ザックをトレイルで使用して使い方に慣れていきましょう。実践するのが何よりのトレーニングです。
おすすめトレラン用ザック
それではおすすめのトレラン用ザックを
容量別に紹介したいと思います。
4L〜6L
ザ・ノースフェイス:TR6
ザ・ノースフェイスの定番TRシリーズの6Lモデル。
ピッタリと体にフィットするベストタイプの設計は、走行中の揺れを軽減し、ランナーのストレスを軽減。
メイン荷室はダブルジッパー仕様で上下どちらからでも開閉可能。荷物の取り出しも便利です。
ストレッチ素材のサブポケットが背面下部や側面に配置してあり実質7Lほどの容量を確保。
「使いやすさ」と「スタイリッシュなデザイン性」を兼ね備えた使いやすいトレランサックです。
サイズ展開:S・M・L 重量:M・300g
サロモン:アドバンスド・ハイドラ・ベスト
ストレッチ性に優れた、ベストタイプのザック。容量は4Lで日頃の短めのトレーニングや短距離レースに最適。
サロモン独自のワンタッチフロントストラップは、素早く簡単に装着できフィット感の調節も容易。
最初から給水用ソフトフラスクが2本ついてくるのもうれしい点。
サッと羽織っていつもの里山をサクッと走る。そんな使い方をしてみたいザックです。
サイズ展開:S・M・L・XL 重量:146g
10L前後
ザ・ノスフェイス:TR10
ザ・ノースフェイスの人気トレランザックTRシリーズの9L〜10Lモデル。
先に紹介したTR6同様、フィット感と使い勝手に優れたザックです。メイン荷室のダブルジッパー仕様はTR6同様の使い勝手の良さ。
背面下部のストレッチポケットは上下左右からザックを背負ったままアクセス可能。ポールやウインドシェルなど行動しながら取り出せます。
容量、使いやすさから、最初の一着におすすめのザック。
サイズ展開:S・M・L 重量:M 330g
サロモン:センスプロ10
サロモン独自の「センスフィット」構造で快適なフィット感と安定性を実現。
伸縮性のあるフロントポケットは行動しながら必要なものを取り出す時、収納する時ストレスの少ない使用感。
給水用ソフトフラスクが最初から2本ついているのも嬉しい点。
汗を逃しやすいソフトメッシュ素材は快適性も確保してくれます。
普段のトレーニングから本命レースまで、汎用性の高いザックに仕上がっています。
サイズ展開:XS・S・M・L・XL 重量:165g
アルティメイトディレクション:ハイドレーションバッグ4.0
日本人の体型に合わせて開発された、日本限定発売のモデル。
体にフィットしやすく走行中の揺れを軽減。チェストのボトルポケットには500mlのペットボトルも楽々収納。絞って調整できるポケットなので少し小ぶりのフラスクも使える汎用性の高さ。
メイン荷室は、ドローコードで絞ってしまえば荷物の揺れもほとんど気にせず走れます。
汎用性が高く、トレーニングから30〜40kmのレースまで幅広く活躍してくれるでしょう。
価格も比較的リーズナブル。
サイズ展開:ワンサイズ 重量:220g
15L〜
ザ・ノースフェイス:TRロケット
ノースフェイスの人気トレランザックTRシリーズの大容量モデル。
容量15LでMサイズ385gの軽さを実現。3本のチェストストラップでフィット感を微調節できるTRシリーズの特徴ももちろん健在。
背面下部のストレッチポケットは立ち止まることなく操作可能。チェストのボトルポケットももちろん搭載。
100マイルレースなど装備の増える超・長距離レースはもちろん、ファストハイク、日々の買い物などにも使える実用性の高いザックです。
サイズ展開 M・L 重量:M385g
サロモン:XT15
軽量なナイロン素材を使用した、汎用性の高い15Lモデル。
チェストポケットはジッパー式で、スマホや500mlのソフトフラスクも収納可能。大容量のメイン荷室は着替えや防寒着など豊富な荷物を収納できます。ハイドレーションにも対応。
トレラン以外にもスピードハイクや旅行、自転車、日常の買い物までさまざまなシーンで活躍してる優れものサックです。
サイズ展開:ワンサイズ 重量:445g
まとめ
トレランするならまず最初に揃える必携アイテムの一つ「トレランザック」。
そしてその種類の豊富さから選ぶのに最も迷うアイテムでもあります。この記事があなたのトレランザック選びに少しでも参考になれば幸いです。
数多くのザックの中からあなたに最適なものを見つけて、ぜひトレランを楽しんでください。
- 普通の登山用と何が違うのか (背負ったまま装備を取り出せる)
- どんな機能が必要なのか (軽さ・フィット感・補給のしやすさ)
- 最適な容量は何Lなのか (最初の一着は10L前後がおすすめ)
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